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小野田坂道はツールを目指す 第24回 前哨戦 ドーフィネの戦い

2017年6月8日~15日 Ctiterium du Dauphine

フランス南東部ドーフィネ地方における8日間のワールド・ツアー級のステージ・レースです。
ツール・ド・フランスの前哨戦としても知られ、多くの優勝者がその年のツール・ド・フランスをそのまま制しています。

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第1エースはスプリント・エースのペーター・サガン選手です。序盤は平坦ステージが続くため、サガン兄貴が優勝候補となるでしょう。

坂道は総合エースに指名されました。しかしながらアシスト達に山岳(MON)80クラスの選手はおらず、どちらかというとスプリンター系のアシスト3人と山岳(MON)と丘陵(HIL)能力70台の総合系アシスト3人というある意味バランスのとれた編成となっています。

ステージ構成は以下の通り。

1:平坦
2:平坦
3:チームタイムトライアル(中距離:平坦
4:平坦
5:山岳(登りゴール)
6:丘陵
7:山岳(登りゴール)
8:山岳(登りゴール)

ツール・ド・フランスが必ず通るアルプスでの戦いですから、山岳が3つもあります。坂道には前哨戦としてその山岳能力が本番でも通用するのかもみたいところです。



6月8日 第1ステージ
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第1ステージは平坦コースです。中盤からは周回コースとなり、丘を登っては降り、最後に平坦ゴールです。
まさにサガン兄貴向きのステージといえましょう。

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当然、サガン兄貴に護衛がつきます。3人が逃げました。

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サガン兄貴(ゼッケン21番)です。スロヴァキアのナショナル・ジャージを着用していますね。わずかに山岳(MON)能力のみ66とイマイチですが、それ以外の能力は全て高い、世界的なスターですね。

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最初の山岳ポイントです。

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コースの平面図はこんな感じです。上からスタートして、一度右下にいって折り返した後、市街とその郊外を周回します。

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市街に入りました。これから周回します。

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Trofimov選手が落車しました。すでに脱落して後方のグルペット(小集団)で走っているので、影響はありません。

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2つ目の中間ポイントです。

丘をハイペースで周回しているため、集団の大半がすでに遅れ、メイン集団の方が数が少なくなっていますね。

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チャンスとみて、前に出ます。

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市街地はおとなしく牽かれます。次の丘がチャンスです。

また1人、後方の大追走集団(むしろこちらがメイン集団かもしれません)で落車がありました。

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頃合いをみてアタックします。本気で逃げ切る積りではありません。

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坂を登ります。先行する逃げ選手を追います。

坂道のアタックをみて、メイン集団も重い腰を上げました。ペースを上げて付いてきます。

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丘の途中、最後の山岳ポイントで早々に追いつかれました。坂道はそのまま牽きます。

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運動係数を70に下げてもう一度アタックです。降り坂なので、運動係数が低いこともあり、スタミナの消費があまりないので、長いアタックが出来ます。もちろん後ろに付かれていますが、問題ありません。

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ここでアタックを打ち切ります。あとは運動係数を上げて流れ込みの準備ですね。

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残り2kmまで連れて来て貰いました。前方ではスプリントが始まっていますが、サガン兄貴が勝ったようです。

ここまでくればもう安心、タイム差無しでゴールできます。

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坂道が積極的に牽いたおかげで、タイム差無しでゴール出来たのはわずかに20人、後方の選手達は1分30秒の差を付けられています。ここにはなんと優勝候補のニャイロ・キンタナ選手も含まれていました。

坂道は優勝候補が先頭集団にいないことを知り、強引に追走集団とのタイム差を付けに行ったのです。

無論のことかなり消耗し、翌日以降のステージに影響するでしょうが、もうしばらくは平坦ステージです。そのため、あと2日くらいはおとなしくしていればいいだけです。

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1位はサガン兄貴です。



6月9日 第2ステージ
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第2ステージはいきなり2級山岳がありますが、その後は平坦なステージです。

サガン兄貴は当然ながら総合首位、かつ暫定ポイント賞1位です。

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かなり後方からスタートです。

ジロ・ディタリアで途中から新人賞ジャージを着て以来、ずっと何らかのジャージを着ていましたから、常に前列スタートでした。こんな後方からは久しぶりですね。

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おとなしくする予定が、つい、前に出てしまいました。2級山岳ポイントを取りに行って、山岳賞狙いに切り替えられるようにもしておきましょう。

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どんどん逃げ集団を追い上げていきます。なぜかサガン兄貴がこれに乗っていますね。ちょっとアタックするだけなので、おとなしくメイン集団にいてくれればいいのに。

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2級山岳ポイントを1位通過しました。

単独で逃げる気もありませんので、後続を待ちます。
降りで牽いてもらうのと単独で降るのでは、回復の早さも違いますし。

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キンタナ選手も追いかけてきました。
総合タイムを見てください。1分39秒も遅れています。前のステージで流れに乗れず、平坦ステージにも関わらずタイム差を付けられてしまったのです。

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降りの途中で続々とメイン集団が追い付いてきました。改めて逃げ集団が形成されます。しかし逃げられたのは1人だけで、残りは捕まってしまいました。

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序盤で失った黄色スタミナと赤スタミナの回復はかなり早いので問題ありません。

少し緑スタミナ(総合)も消費しましたが、どうやら他の選手にもダメージはいっているようですね。

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サガン兄貴が総合首位ですから、我がチームが牽いています。

坂道はもちろん先頭交代には参加していませんが、前の方に位置していますね。

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1つ目の中間ポイントです。サガン兄貴は3位で2ポイントを取りました。

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2つ目の中間ポイントです。坂道が途中まで牽いたのですが、出遅れ、こちらは3位以内にサガン兄貴が入れませんでした。

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ゴール前です。サガン兄貴の後ろに付いて流れ込みを狙います。

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サガン兄貴は連続1位。千切られるまでうまく連れて行ってもらえました。

しかし色々と余計な体力を使いすぎたかもしれません。

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8位でした。



6月10日 第3ステージ
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個人総合タイムトライアルです。結果は29秒差の27位。

総合順に並べています。総合系ではジロ・ディタリアで争ったニバリ選手が10秒差で1つ上の順位にいますが、まあまあ良い位置ではないでしょうか。



6月11日 第4ステージ
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途中に2級山岳がありますが、これでも平坦コースにカテゴライズされていますね。

坂道は個人タイムトライアルを乗り切ったので、総合優勝狙い一本に絞り、山岳賞ポイントは無理して取りに行かないことにします。

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ポイント賞ジャージのサガン兄貴とその横の新人賞ジャージの坂道です。

最初の丘を越えました。逃げ集団は早くも7分以上の差を付けました。

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これから登り基調になります。逃げ集団との差は最大で9分以上に。

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2級山岳の山頂付近です。

少しだけ差が詰まりました。

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降りに入ります。

逃げ集団のメンバーとのタイム差を確認しておきます。もう少し急いで欲しいのですが、集団のペースがイマイチ上がりません。

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ゴールまで20kmになりましたが、大分差がつまったものの、まだ逃げ集団との差が気になります。降り基調なので、粘りやすいのです。

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どうやら逃げ切り勝ちが濃厚の模様です。

坂道は流れ込みに備えて前の方へ。

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なんと最後にゴール直前で逃げ集団を捉えました。サガン兄貴はスプリントで2位。

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タイム差無しの12位です。
総合は6位のままでした。



6月12日 第5ステージ
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待望の山岳ステージです。後半は山岳ステージ3つと丘陵ステージ1つで坂道にはここからが勝負です。

序盤から峠をいくつか越えますが、山場は最後の1級山岳。これを下って最後に少し登ります。
このようなステージでは、常に坂道にとっては最後の登りまでの繋ぎ区間が課題になります。単独で逃げるには少し能力が貧弱なので、誰かに連れて行ってもらわなければならないのです。

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総合エースの坂道に護衛が付きます。Trofimav選手ですね。そこそこクライム能力があります。

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最初の2級山岳ポイントが見えます。 10人が逃げています。

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2つ目の山岳ポイントを通過するところです。逃げ集団との差は6分半に広がりました。

谷底の中間ポイントです。
特に何もなく静々と進みました。

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2級山岳を越えて谷に入りました。
ここからが勝負です。

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登り始めました。先頭で牽くのはなんとサガン兄貴。以後は平坦ステージが無いので、アシストに徹するということでしょうか。

逃げ集団とはまだ6分近い差があります。

この1級山岳は比較的緩い勾配が長く続くので、要注意ですね。

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中腹まで来ました。大分差が詰まってきています。

坂道の後ろにはニバリ(ゼッケン11番)、右隣にはキンタナ(ゼッケン1番)がいます。ニバリのアシストが4人もいますね。

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キンタナがアタックを仕掛けます。
直ちに右クリックで左から2番目のアタックに追随するを選択します。

ただし、その前に最大運動係数を85に上げておきました。それ以上にすると赤スタミナも使ってしまうからです。ある程度ペースで追っていきたいのです。

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キンタナはひたすら逃げますが、坂道もしつこく追いかけます。どんどんと細分化された逃げ集団をパスしています。

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山頂が見えました。その前には捉えたいところです。坂道は降りが不得手ではありませんがかといって自信がある訳でもないので、付いて行きたいのです。

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キンタナに追い付きました。危ないところですが、キンタナもスタミナを使い果たしたのでしょう。しばらくペースを落として登って行くキンタナに付いて行きます。何しろ総合タイムでは坂道が勝っているのですから、後ろについていくだけでいいのです。

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キンタナが体力を使ったからか、牽制したからか、ペースを落としたためにニバリもやってきました。

ニバリのダウンヒルは超一級品、これは振り落とされないようにしなければなりません。

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しかしニバリは積極的に牽きません。

坂道はキンタナとニバリに手で先に行くように合図されました。少人数でアタックしている時に、後ろで牽かれてばかりで前に出て積極的に牽きに行かない場合、よくこのゼスチャーが入ります。

坂道はニバリより総合タイムは10秒遅れでキンタナとは1分30秒近くの差を付けています。そのため、一番前に行きたいのはキンタナですから、坂道が行かなければならない理由はありません。坂道はゴール前のアタックでニバリより前に入ればボーナスタイムで差を縮められますから、ニバリの後ろで進みたいところ。

しかし、このゼスチャーは坂道を助けました。2人とも積極的に降りを牽く積りが無いことが分かったのですから、運動係数を下げて回復に努めます。

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一時はかなり差があった先頭集団3人と合流しました。誰も積極的に行きません。坂道はかなり黄色スタミナを回復できていますので、チャンスですね。

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最後の登りに入りました。牽制の間に3人が追い付いてきて、先頭集団は9人です。

キンタナ、ニバリ、坂道の三強がお見合いをしている間に、有力ではない選手の1人が突然アタックしました。坂道はこれに付いて行きます。

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総合争いに関係ない選手が飛び出しただけなので、ステージ優勝よりも目の前のライバルの牽制に夢中のキンタナとニバリは、坂道がこのアタックに飛びつくとは思っていなかったのでしょう。

坂道はその選手を発射台にしてロングアタックを開始です。黄色スタミナは2人より残っているはずです。

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アタックのための赤スタミナは切れましたが、まだ黄色スタミナが十分に残っています。そのまま運動係数85のままゴールへ飛び込みます。

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結局、黄色スタミナは余りました。余裕の勝利です。

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最大の難敵である2位のキンタナとは22秒差で差を広げるのに成功しました。

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3位ゴールのニバリとは30秒差がつきました。総合で逆転し、総合首位です。

警戒していたもう1人のクリス・フルームが8位に沈んでいます。恐らくは3位のチームメイトのためのアシストをしているのでしょう。3位は2014年にこのレースの総合優勝をしているタランスキーです。

このゲームでも、実際と同じくレースごとにエースを変える場合があります。例えば絶対的エースのクリス・フルームをツール・ド・フランスではエースとしますが、その前哨戦ではアシストとして使い、別の選手をエースに立てるのです。これは、調整の場合だけでなく、色々な選手の満足度を維持するためにも行われます。大レースでアシストに回る選手を、格下のレースでエースとして出場させるのです。

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山岳賞も取りました。

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総合ジャージとステージ優勝が坂道のものに!

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坂道、キンタナ、ニバリ、タランスキーの順に入りました。上位陣も段々固まってきましたね。
キンタナとは2分以上の総合タイム差があります。これは第1ステージの1分29秒差の影響が大きいですね。




6月13日 第6ステージ
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かなりアップダウンがある丘陵ステージというより中級山岳ステージです。
最後の登りゴールはかなり勾配がある感じですね。

勝負は2つ目の中間ポイントを越えたあたりからでしょうか。

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パラパラと逃げ出します。

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4つ目の丘を登っています。

逃げ集団との差が広がっています。

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2級山岳の直後にある3級山岳ポイントです。

降りを利用されたか、逃げ集団は8分近い差を付けています。後半のアップダウンを考えると、これはちょっとまずいかもしれませんね。

山岳ステージの場合、ジョバンに逃げて大きく差を付けられるような選手は大抵は平地タイプの選手ですから、山岳で追い付けます。平地で強くて山岳も登れるようなオールラウンダーの選手は逃げのような奇襲ではなくエースとなることが多いですし、仮に逃げたとしても集団が容認せずに執拗に追いかけます。
しかし丘陵ステージの場合、平地と丘の両方に強いタイプの選手が混じっていると、終盤のアップダウンがあるステージでは追いつけない場合があるのです。

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降りを利用して差を詰めました。しかしこの1級山岳でおいつけないと、逃げ切られるかもしれません。

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1級山岳の山頂です。前には逃げ集団から落伍した2人が見えますが、逃げている5人はかなり先にいます。

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キンタナがアタックしました。トンネルを抜けた向こうにかすかに見えています。

坂道は待機です。いかにも速すぎますから、降りでメイン集団が追い付くはずです。

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予想通り、降り坂の終わりでキンタナを捕まえます。サガン兄貴が率先して牽いてくれました。

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最後から2つ目の丘に入りました。
坂道が前に出ようとしますが、チームメイトのCastoviejo選手がどんどん集団のペースを上げるので、むしろ前に出られません。
もう少し落ちついてほしいところ。

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集団のまま最後の丘にまで来ました。アシストが4人残っていますが、それにしては前を捕まえられていません。逃げている4人は2分40秒以上の差がありますから、逃げ切りは濃厚そうです。

キンタナがアタックを仕掛けています。坂道は直ちに追いかけます。

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キンタナに対し、坂道はペースで追いかけるのではなく、運動係数75のロングアタックで追いかけました。赤スタミナを使ってでも黄色スタミナを少し残そうという作戦です。ゴール前で差すつもりならば赤スタミナを残さねばなりませんが、総合タイムで勝っているのですから、後ろから付いて行けば十分だからです。

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ゴールまで2.5km、キンタナの勢いは衰えません。赤スタミナを使い切った坂道は、運動係数86(85のつもりが1多いですね)に上げ、ペースで追います。

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とうとう捕まえました。黄色スタミナがまだありますから、キンタナの牽きには対抗できます。

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ゴール前では、赤スタミナを使い切っているので、スプリントには対抗できません。

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タイム差なしの2位に滑り込みました。ボーナスタイムの分で4秒縮まりましたが、2分以上の差を維持しています。

大きいのは、2位のニバリ選手と3位のタランスキー選手を突き離したことです。



6月14日 第7ステージ

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残るステージもあと2つ、共に山岳ステージです。

4つの峠、そのうち3つが1級山岳を越え、そのあと降ってから平坦を挟んでまた降り、最後に登るステージです。

坂道としては、3つ目の1級山岳の後はすぐに3級山岳なので、3つ目の3級山岳をスタミナを維持したまま上がらなければなりません。

その後、なるべくダメージ無しに最後の登りまで誰かに連れて行ってもらう必要があります。

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さっそく1人が逃げ出しましたが、すぐに捕まります。

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あらためて逃げが入ります。6人が逃げで集団は容認しています。

最初の1級山岳に差しかかりました。

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1級山岳の頂上で、2人の選手が集団を飛び出しました。逃げ集団にジャンプ・アップするようです。そのうちの1人は降り坂でメイン集団に吸収されてしまいました。

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2つ目の1級山岳の登りに入ります。

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2つ目の1級山岳の頂上付近までやってきました。集団はノロノロと進んでいます。勾配は11%を越えていて、きついところですね。

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3つ目の1級山岳を登っています。総合ジャージを持っているため、味方チームが集団を主にコントロールしています。

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1級山岳の頂上です。
ボトル補充がなかなか入りません。一番上の選手ボックスのCarlsson選手が補充のために下がったところ、上がってこられずに自分だけボトルを受け取って落伍してしまいました。続いてHaussler選手がボトル補充のために下がりましたが、同様にそのまま千切れてしまっています。これはまずい。

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3人目のボトル補充が入りましたが、1級山岳の降りを越えて3級山岳の登りに入った以上は、この降りまではとてもではないですがボトル補充はないでしょう。

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3級山岳の降りに入ったのに、まだボトルを受け取ってさえいません。これはつらい展開です。

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ボトルは何とか間に合いました。その代わり、坂道は集団の真ん中にまで下がっています。

いつの間にかメイン集団は40人にまで減ってしまっています。

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逃げ集団との差は6分40秒以上あります。

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最後の登りまでメイン集団に入ったままやってくることが出来ました。

キンタナとニバリはまだこの集団にいます。

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キンタナがアタックを開始しました。坂道は無理をせずペースで追います。タイム差があるので、がむしゃらに追いかける必要はありません。

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クリス・フルームが追い付いてきました。
坂道はこのフルームを使うべく後ろに回りましたが、これが大失敗。
フルームはキンタナをそこまで積極的に追う気はなく、その間にキンタナに差を広げられてしまいます。

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もうキンタナには追いつけません。こうなったらフルームを徹底的にフルームを使って最後にアタックです。

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すでにキンタナは2位でゴールしています。1位の選手は逃げ切り勝ちですね。おめでとう!

前にいるのはもう1人の逃げていた選手です。

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判断ミスで、キンタナを逃がしてしまいました。おかげで総合タイムはかなり差を縮められています。キンタナは2位に浮上、逆にニバリ選手とは差を付けています。

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総合首位はまだ保持しています。

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ポイント賞も坂道ですね。



6月15日 第8ステージ
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最終ステージです。
一度少し登ってから降り基調で、後半は登り基調、比較的緩やかな長い登りです。登りゴールとはいえ、展開の綾がありそうですね。

坂道は山岳賞以外の三賞を維持しています。

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4人が逃げます。集団はすぐに容認しました。

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2級山岳ポイントを越えてさらに降っています。逃げ集団とは8分の差が付きました。

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中間ポイントです。ここがこのステージの最低点で、ここからしばらく平坦ですね。

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2つ目の4級山岳を越えました。

逃げ集団とは13分以上の差が付いています。いくらなんでもまずそうですが、集団のペースはあがりません。

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長い緩い登りです。まだメイン集団に動きはありません。

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1級山岳の頂上に向かっています。
ボトル補充が入っていますが、タイミングが悪く、しばらく受け取れそうにありません。

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坂道の調子は「+5」で確定です。これは逃せません。

しかしボトルトラブルは続きます。
なんとボトル補充をしていたはずのCarlsson選手が前に出るのに失敗。Castroviejo選手が代わって補充役になりますが、今から集団の最後尾に下がってそれからこの登りを登ってこなければなりません。

これは本当にまずい状況です。当分ボトル補充の当てがありません。

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仕方なく、前に出てボトルを受け取りに行きます。しかしアタックと思われたため、執拗に他の選手に追われ、別の集団になれません。やっと振り切って1人になったと思ったら、ボトル補充の瞬間にメイン集団に追いつかれ、元の黙阿弥です。もう一度徹底的に差を付けてからボトル補充をしましたが、かなりスタミナを使ってしまいました。一方で他のチームメイトはやっと補充を受けましたが、こちらは脱水状態になっていて、スタミナはもうボロボロです。

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「Sky」の選手が牽きます。坂道はそれに乗るしかありません。

逃げ集団の先頭とはすでに9分以上の差があります。まだギリギリタイム差を保っていますが、これ以上の差を付けられると逃げている選手に逆転されてしまいます。

アシストは体力をほぼ失っているか後方集団にいて、坂道は孤立させられています。ボトル補充の失敗が響いています。

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キンタナのアタックです。スタミナを無駄に使わされていた坂道はゴール前までのスタミナを残さねばならず、振り切られてしまいました。
すでに逃げ集団はゴールしています。

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ようやくゴール。タイム差は微妙なところ。

悔しい敗北です。ボトル補充がもう少し早ければ、またはボトル補充をもう少し山岳が得意な選手にやらせていたならば、こんなことにはならなかったはずです。

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なんと、僅か2秒差で総合逆転です。坂道は最後の最後でキンタナにかわされ、大逆転の2位に転落です。

第一ステージで罠にはめて1分29秒差をつけて以来、キンタナは総合優勝は難しい位置にいました。しかし前のステージの判断ミスでキンタナを行かせてしまい、このステージのボトル補充トラブルで余計な体力を使って肝心な時に追えませんでした。このステージも、ボトル補充が厳しいことは分かっていたのですから、もう少しやりようはあったかもしれません。もう少し早く自力でボトルを前に出て入手して体力回復の時間を取ればよかったのかもしれません。


しかしながら、キンタナ、ニバリ、フルームといった強敵を相手に、僅か2秒差での総合2位という堂々の成績を残しました。これは本番に向けて良い調整だったのではないでしょうか。


次回はいよいよツール・ド・フランスに参戦です。

by Pro_Cyclist | 2019-03-21 22:58 | 小野田坂道はツールを目指す

Pro Cyclist Manager 2015でツール・ド・フランスを目指す


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